ペルソナ構築サービス

身近な社員の物語が、組織を、会社全体を動かす。
共感&共鳴を呼び起こし、人を動かすための、
ペルソナ構築サービス(社員教育の一環としてもご活用ください。)

ペルソナ構築サービスとは?

数値を血の通った物語に変換する。
調査結果をストーリーで語ることで、理解が深まり、皆が動く

組織活性化診断(社員意識調査/従業員満足度調査)において、どれほど"的確な分析"が行われ、"適切な提言"があったとしても、それが報告書の中にとどまっているかぎり、会社組織を変えるパワーには繋がりません。

報告書は、「現状の社員の意識を適切に分析して伝える」ためだけのものではなく、「社員、社内を巻き込み、動かす」ためのもの。調査の結果を社員や社内に語ることの重要性を理解している会社様、調査担当者様なら、よくご存じのはずです。

では、どのようにして社内の皆の共感、共鳴を得て、ともに考える土壌を社内に作っていくのか?
その答えの1つとして、KFSが提案するのが、「ペルソナ構築サービス」
です。

ペルソナとは、「統計データをある一人の人間の物語に変換する」マーケティング手法の1つです。

KFSの組織活性化診断(従業員満足度調査)における「ペルソナ構築サービス」では、調査で得られた数値データと、自由回答、インタビューなどの補足調査などを取りまとめて、そこから、ある特定セグメントを代表する、「仮想の社員のプロフィールとその物語」を書き起こします。

単なる数字ではなく、物語手法を用いることで、問題に対する社員一人ひとりの"腹おち感"を高め、皆が、同じ土俵に立って解決策を探りやすくしていくことを目的とするものです。

「男性○○%、女性○○%」といった、数値データの断片的なイメージで理解するのではなく、顔とハートを持った「具体的なリアルな存在が抱える、具体的な組織の問題」を描ききることで、より、数値データを身近に引き寄せ、自分ゴト化して考えて行動することを可能にしていく。
組織の問題をより身近に、自分の問題として社員一人ひとりに考えさせるためのツール、
それがKFSの「ぺルソナ構築サービス」です。

ペルソナ構築の方法

<ペルソナ構築ステップ>

1 社内に問題提起したい・課題の優先順位の決定調査から浮かび上がった会社の課題のなかで、全社で共有し、問題解決をしていきたい、課題の優先順位をクリアにします。
2 ペルソナモデルの素案作り調査の数値データなどを読み込み、その課題の主人公=ペルソナ(仮想社員)の素案を作ります。
3 ペルソナに関係する社員に対するアンケート&インタビュー当該課題を抱え込んでいる社員像(ペルソナ素案)に近い、実際の社員に、追加アンケートや、取材インタビュー、グループインタビューなどを実施します。
(別途に、追加調査として行います)
4 ペルソナの試作構築追加アンケートや取材インタビュー等を基にして、当該課題を体現するペルソナ(仮想社員)を肉付けしていきます。
5 ペルソナの共感度テスト試作品としてのペルソナ(仮想社員)を、関係する社員に見せてみて、感想や共感度などを聞き、さらなる肉付けや修正等を実施します。
6 ペルソナの全社展開/問題提起社内報やイントラ等を通して、ペルソナを公開。
社員が共感できるペルソナ(仮想社員)に仮託して、会社の組織課題の問題提起と、解決のための意見を募っていきます。

<ペルソナ基本文書の内容>

主人公

ペルソナ基本文書の主な内容(目的や質問項目内容により異なる)

  • ・基本プロフィール
    ~性別、年齢、業務内容、就業年数、等
  • ・仕事の進め方のストーリー
  • ・上司との関係やチームとの関係
  • ・仕事で嬉しいことや悲しいこと、悩み

*これらの要素を盛り込み、データの裏づけがある物語としてまとめていく。

ペルソナ構築サービス事例-大手メーカーA社様の事例

経営マネジメント層の問題意識

政府からの後押しもあり、女性活用がテーマになる中、ある大手メーカーA社では、女性社員の活用に頭を悩ませていました。
女性活用については、先進的に取り組んでいる自負があったのに、女性管理職比率は、1ケタ台。育児支援制度なども整備して、女性社員が安心して働ける環境つくりに努めてきたのに、結婚・出産を期に退職する女性が後を絶たなかったからです。なぜ、このようなことが起きるのか?
その問題の要因を把握するために、組織活性化診断(社員意識調査/従業員満足度調査)において、女性活用の実態を精査しました。

女性が働きやすい環境整備について

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経営マネジメント層は、この結果に愕然として、以下のような議論がなされました。
なぜ、当社は育児支援制度を整備しているのにもかかわらず、当社の育児支援制度の整備状況について「整備できている=そう思う」女性社員は40.4%しかいないのか?
なぜ、育児支援制度の活用状況において、これだけ制度を用意しているのに、それを活用できていると思わない女性社員が37.9%もいるのか?
女性向けの管理職育成支援なども他の会社より手厚く準備しているはずなのに、なぜ、結婚・出産があっても、当社なら管理職をめざせると「そう思う」女性社員が28.3%しかいないのか?


ペルソナ作成による問題点の可視化

問題点の理解を深め、社員の問題意識共有と解決策を立案する上で、A社様が活用されたのがKFSの「ペルソナ構築サービス」です。

概要は、30代、既婚のある女性社員が

  • ・妊娠・出産したらどうしようかと悩んでいる状態から
  • ・その後、妊娠して、育児支援制度の申請をするまで
  • ・出産までの職場環境や私生活に感じること
  • ・出産後の職場環境や私生活に感じること

について、一つのストーリーとして描き出すことでした。

まず最初に、「ペルソナ構築サービス」のレポート作成にあたっては、社内の20代後半から30代の既婚女性に10問程度の追加アンケートを行うとともに、育児支援制度の利用経験者の女性はもちろん、その職場の同僚など育児支援制度を取り巻く環境にいる社員も含めて、20名程の方へのインタビュー調査を実施し、問題点の深堀りを行いました。そして、これらの情報をもとに、「基本プロトタイプ」と呼ぶ、典型的な「イメージモデル」に集約させていったのです。

そのが下記のペルソナモデル(一部抜粋)です。
先述の5つの円グラフと比べ、社内で解決策を考える上で、どちらが、意見が出やすいでしょうか?

ペルソナ:佐々木恵子(主人公)

主人公

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ペルソナ:主な登場人物

主な登場人物

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ペルソナ:佐々木さんの悩み

佐々木さんの悩み

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ペルソナ:細野課長の心の声

女性の敵は女性? 細野課長の心の声

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これらの資料は、改善策を考えるワークショップ等で活用。
具体的には、

  • ●独身女性グループ
  • ●既婚女性グループ
  • ●男性の25-35歳の同世代グループ
  • ●管理職グループ

など、複数のグループで、意見交換や解決策を考えるディスカッションを行いました。
~もし、自分だったら?
~この意見について、共感できる? あなたも同じ悩みを抱えている?
~もし、こんな人が同じ職場にいたら、どのように対処する?
~どうしたら、この●●さんの悩みが解決できるのだろう?
etc.
などなど、ペルソナをもとに具体的な議論をしていったのです。

具体的な顔や悩み(=ストーリー)が見えるからこそ、問題点への理解が深まり、議論がより、具体論を帯びたものになっていく。それがペルソナ作成によるメリットと言えるでしょう。

社員意識調査に基づくペルソナ構築のメリット

顧客を数字で語らずに、物語(ペルソナ基本文書)で語ることのそもそもの意義とは、数字で実態を語るよりも、物語の方が人間の記憶に残りやすく、ストーリーが豊かに描かれていればいるほど、ユーザーへの感情移入がしやすくなり、問題解決への糸口が発見しやすくなることにあります。
また、ペルソナを作る過程そのものが、課題を深く理解することに繋がるため、この作成過程そのものを、管理者研修や、ダイバーシティプロジェクトの一環として捉え、実施される企業様も見られます。
作成した、アウトプット(ペルソナ文書)は、その後のワークショップや、社内向けの意識啓蒙ツールなど、様々な用途で活用することができます。

  • check1.会社の優先課題をもっともよく体現している、ある一人の仮想社員(=ペルソナ)の物語を通じて、社内に問題提ができる。
  • check2.社内で問題が共有化され、理解と共感を得られることによって、改善のための協力が得られやすくなる。
  • check3.作成されたアウトプットの社内での活用はもとより、作成までのプロセス自体を、管理者教育や、社内の育成・啓蒙のための研修として利用できる